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円が安全資産と呼ばれるのはなぜか?

 
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経済学修士取得。 今は金融業界で営業として働くサラリーマンです。 リサーチ職(エコノミスト)、経済学博士取得を目指して奮闘中。

こんにちは、サーズです。

今日は為替の動きを考えるうえで、しょっちゅう出てくる、

「リスクオフのため、安全資産である円が買われた。」という記述について調べたいと思います。

これだけ日本経済が凋落してきているのに、なぜ円が安全資産と見なされるのでしょうか。

安全資産とみなされなくなったら日本はどうなるんだろう。

そんなことを考えて調べました。

4つの要因

色々と資料を読んだ結果、こちらの記事が一番納得感がありました。

このブログは色々な下ネタも沢山書いてあってすごく好きです。笑

この記事では、こちらの本を参考に記事が書かれていました。

私もこの本持っているのですが、本棚の奥深くに眠ってしまっています。。

改めて、日本がリスクオフの時に買われる原因となっているのは、以下の4つの原因があると述べられています。

1.日本は短期、長期ともに金利が主要国の中で最も低水準であること

2.金融資本市場が非常に大きく、国内の投資家・事業法人も資金を豊富に持っていること

3.日本が世界2位の経常収支黒字国で、円高圧力がかかっているため

4.日本が世界最大の純債権国であり、為替ヘッジを行っていること

それぞれについて説明していきます。

日本は短期、長期ともに金利が主要国の中で最も低水準であること

リスクを積極的に取るときには、国内投資家や事業法人が保有する豊富な資産が海外投資に向けられる(そのとき、円は売られる)のに加えて、
日本以外の投資家や企業も調達コストが安い円を借りてリターンの高そうな国に投資を行います

たとえば、金利が低い円を借りて、(円を売って)オーストラリアドルなどを買い、その金でオーストラリアの企業に投資する、というようなことです。
逆に、世界的に景気が下向きで、投資家も企業もリスクから逃げようとするときには、投資資金を引き上げて円を買い戻す流れが発生するため、円が最も強くなるというのです。

アベノミクスの記事にも出てきましたが、

外貨を調達するときに、円は実需があまりないので金利が低く調達できます。

円を借りて海外資産へ投資しているので、その投資から引き揚げようとするときには、借りていた円を返すために円を買うわけですね。

金融資本市場が非常に大きく、国内の投資家・事業法人も資金を豊富に持っていること

世界的に投資家がリスクを取りたくないときに、なぜ日本円が買われる(EU離脱のときのように円高になる)のかというと、
投資家が投資資金を手元に引き戻そうとするからです。

日本は世界一位の対外純資産保有国です。約3兆ドルの対外純資産を保有しています。

日本の投資家が資産を円に戻そうとすれば、それなりのインパクトのある円買いが起こりますね。

ちなみに同じ理由でのドル買いも多く、他の通貨に対してドル・円は強くなる傾向にあるとのこと。

日本が世界2位の経常収支黒字国であること

日本はドイツに次ぐ世界2位の経常収支黒字国であり、約2千億ドルの経常収支黒字を抱えています。

外貨で得た利益を円に買い戻す必要から日本はつねに円高圧力にさらされています。

リスクオンのときは日本のリスクマネーが海外に向かうことでその圧力の影響が阻まれていますが、

リスクオフのときはもろにその円高圧力を受ける、ということでしょう。

日本が世界最大の純債権国であり、為替ヘッジを行っていること

4つめの理由は、日本が世界最大の純債権国であり、損失を小さくするために、為替のリスクをヘッジを行っています。
今の時点で「1年後に1ドル100円で円を買う」というような先物取引で為替をヘッジしているので、円買いが起きています。

この動きは、投資家がリスクを回避しようとすればするほど加速します。

まとめ

リスクオフのときになぜ安全資産として円が買われるか?

めちゃくちゃざっっくりと書くと、

・借りていた円を返すため

・円を買い戻すため

・(経常収支黒字による)円高圧力の影響を受けるため

・為替ヘッジで円を買うため

個人的にはすこし頭の整理が出来た気がします!

他にもいろいろと説があるようなので、引き続き勉強していきます。

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経済学修士取得。 今は金融業界で営業として働くサラリーマンです。 リサーチ職(エコノミスト)、経済学博士取得を目指して奮闘中。

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